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  • 葉山歯科

デンタルニュース 3月号

新型コロナウイルスの猛威が気になる所ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。まだしばらく続きそうですが、早い収束を望むところです。


ところで、むし歯、歯周病の病名は知られていますが、それらの病気は細菌から引き起こされるので、「歯科治療は細菌との闘いである」というのは意外と知られていません。ということで、先月に引き続き細菌のお話。


口腔内細菌について

私たちのお口は、消化器官の一つです。腸に腸内細菌がいるように、お口の中にも口腔内細菌と呼ばれる細菌が住んでいて、その数、約700種類と言われています。

主な住処はプラークと呼ばれる歯にくっついているベタベタ汚れの中ですが、舌や唇、歯ぐきなどお口の中のあらゆる所に住んでいます。


直接外界と接している消化器官ですので、お口は私たちを外の世界から守ってくれるさまざまな防御機能を予め備えています。しかし加齢や病気で防御機能が下がったり、歯磨きを怠って汚れが溜まっていくと、適度な湿気と温度でお口の中は実験シャーレと同じ状態になります。すると細菌がどんどん増えていき、口腔感染症、つまりむし歯や歯周病になるのです。そして歯周病から誤嚥性肺炎、心臓病、脳梗塞など全身病になるというのはご存知の通りです。


細菌数の管理方法

細菌の数が一番多いのは歯の表面の汚れ、プラーク(歯垢)の中になります。細菌が細菌を呼び、集合体になって、バイオフィルムという膜ができ、その下で生息するので、歯ブラシを軽くあてた程度ではバイオフィルムは取れませんし、通常のうがい薬や歯磨き粉などもバイオフィルムの中まで浸透して、細菌を死滅させることはできません。


ですから、歯科医院での定期クリーニングが必要になってきます。特に歯周病菌は歯周ポケットの奥へ奥へ行く習性があるので、歯周ポケットの深い所のケアをしておくことは重要です。


同時に、毎日のお家でのお手入れもとても重要になります!

歯ブラシの種類、磨き方、歯磨き粉の種類、うがい薬の種類など、その目的に応じてさまざまなものがあります。最近ではバイオフィルムに浸透する歯磨き粉など、優秀なものもあります。


お口全体の細菌管理を考えると、一度のうがいで殺菌できるうがい薬が有効ですが、これまでのうがい薬はどれも弱酸性で歯を溶かしてしまうので、歯には良くないとされてきました。そんな中、弱アルカリ性のうがい薬を当院では扱い始めました!

バイオフィルム(つまりプラーク)も細菌ごと溶かして、お口全体の細菌数を減らします。


写真左:赤い色がプラーク

写真右:うがい薬でうがい直後


うがいだけでもかなり汚れがとれているのがわかりますでしょうか?

気になる方はぜひ受付まで♪


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