お口のトラブルは、意外な所で病気の原因となることもあります。
5月号は糖尿病と高血糖との関係、6月号は心筋梗塞との関係でしたので、今回は加齢と共に意外と身近になるお口のトラブルと嚥下障害&誤嚥性肺炎との関係について触れてみたいと思います。
誤嚥性肺炎はプラーク(歯垢)が原因!?
誤嚥とは?
食べ物などを飲み込む動作を嚥下(えんげ)、この動作が正しく働かないことを嚥下障害といいます。そして食べ物、胃液などが誤って気管や気管支内に入ることを誤嚥といいます。
誤嚥性肺炎とは?
誤嚥性肺炎は、飲み込んだ唾液、逆流した胃液の誤嚥などで、細菌が肺に入っておこる肺炎です。高齢者の肺炎の70%以上が誤嚥に関係していると言われています。
嚥下障害について
右上図の通り、食べ物を飲み込むと、のど(咽頭)を通り食道から胃へと送られます。食道の前側には喉頭があり、そこから気管、肺へとつながっていますが、この喉頭の入口には喉頭蓋があり、飲み込む瞬間に食べ物などが気管に入らないよう、喉頭を封鎖します。
ところが、加齢によって飲み込むのに必要な筋力が衰えたり、口やのどのがん治療などで感覚が変わったり、脳梗塞などの病気で食べ物がのどにあるという信号や、気管を塞ぐ指令の伝達がうまくいかなくなったりすると、舌が動かない、噛めない、飲み込めないなど嚥下障害の症状がでることがあり、それが誤嚥の原因となるのです。
誤嚥性肺炎について
誤嚥してもすぐに誤嚥性肺炎になるわけではありませんが、誤嚥性肺炎の原因の一つは、唾液や食物の誤嚥によって、お口の中の細菌を肺の中に誤嚥することと考えられています。
プラーク(歯垢)1㎎に1億個以上の細菌がいると言われていますが、お口のお手入れを怠った状態で、食事を誤嚥したり、寝ている間に細菌だらけの唾液を誤嚥したりすると、大量に細菌が肺に入ることになり、それが誤嚥性肺炎のリスクを高くしてしまうのです。つまりお口の中をしっかりケアすることでいつも清潔なお口の状態であれば、誤嚥性肺炎のリスクは低下させることができるのです!
虫歯・歯周病予防の為だけでなく、これら病気予防の為にも3~6か月
おきに定期検診もかねて、歯のクリーニングされることをお薦めします。