気が付けば涼しくなり、あっという間に10月ですね。ということで、今年もハロウィンデザインでニュースをお届けします♪
さて、当院内で治療前後のうがいで使用しているオゾン水は、すでに患者さんにはおなじみと思いますが、院内に新たにオゾン発生器を設置しましたので、今回はオゾンについて書いてみたいと思います!
オゾンとは?
オゾン層などで聞き馴染みのあるオゾンですが、「O3」と表示される通り、酸素原子3つから出来ています。この3つの酸素原子はとても不安定な状態で、酸素原子の1つを分離させてすぐに酸素(O2)になろうとする性質があります。この分離した酸素原子が、ウイルスや細菌の一部と結びつく(酸化する)ことで、ウイルスや細菌を構造的に破壊し無毒化させるのです。
除菌された後の残留物質は酸素となり、安全性が高く、環境にも優しいといわれています。オゾンを溶け込ませたオゾン水は殺菌水として、オゾン発生器から空気中に放出させたオゾンは、室内の空気だけでなく、家具などあらゆる場所に付着したウイルスや細菌を除菌します。
効果について
オゾンの酸化する力はとても強く、自然界ではフッ素の次に強いと言われています。実際、当院導入のオゾン水の濃度で、大腸菌もインフルエンザウイルスも約5秒で100%死滅するという実験結果があります。またノロウイルスなどアルコールでは消毒出来ないウイルスにも有効とされています。
最近では奈良県立医科大学や藤田医科大学より、オゾンで新型コロナウイルスを不活性化できるという研究結果が発表されており、これまで以上にオゾンの殺菌力が注目されています。
抗生物質の場合、細菌が耐性菌を作り薬が効かなくなるということもありますが、オゾンの場合は、ウイルスや細菌を構造から破壊する為、耐性菌を作らないので、殺菌効果が弱くなるということもありません。
実用例
ダイアモンドプリンセス号が横浜を発つとき、新型コロナウイルスに対するオゾンの有効性はまだ不明でしたが、船内の消毒で使われたのはオゾンだったそうです。
救急車にもオゾン発生器を搭載し、殺菌しながら患者搬送することもあるようです。また消防署にもオゾン殺菌ルームを設置してオゾンの活用が広がりつつあるようです。
新型コロナウイルスの流行と共に医療機関でも導入が進んでいます。現状、オゾン関連商品の供給が追い付かないようですが、これから設置される場所が増えると思われます。
「うちにも欲しいなぁ」と言われる患者さんもいらっしゃいますが、オゾンの濃度が濃すぎると気分が悪くなったり、頭痛の原因になることもあります。濃度が薄いと今度は殺菌効果はどうなのか?という問題もあり、家庭用に関しては、まだ今の段階で急いで飛びつかない
方がいいかもしれませんね。
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