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  • 葉山歯科

デンタルニュース 12月号

今年は1年間通して、新型コロナウイルスに多くの方が影響された、そんな年でした。まだまだ収束までかかりそうですが、皆さんが新型コロナウイルスに負けず、無事に新年を迎えられるように祈りながら、今年最後のニュースをお届けします!


今月のテーマは、意外と知られていないお口の中の優等生、『唾液』について書いてみたいと思います。


唾液について

唾液は、耳の下辺りや舌の根元辺りにある唾液腺(だえきせん)で分泌される、お口を潤す透明な液体です。大人で1日に1~1.5ℓ程度、pH値は7.0でほぼ中性、99.4%が水分で、その他に重炭酸ナトリウム、カルシウム、リン酸、ラクトフェリンなど様々なものが含まれています。


赤ちゃんの唾液は豊富で、よだれかけがいるほどです。ただ年齢と共に減少し、70代にはピーク時の3割ほどにまでなると言われています。また唾液の分泌量は食事中は増え、睡眠中は減るというように1日の中でも変化しますし、梅干しを想像すると唾液が出るように、精神的な影響も受けます。さらに放射線治療や薬の影響で唾液が出なくなることもあります。


唾液の役割

消化作用:食べ物を消化。βアミラーゼという酵素がでんぷんを分解します。


溶解作用:食べ物の味が唾液に溶けることで、味を感じやすくします。


保護作用:潤滑剤の役割。粘膜(頬、舌、唇など軟らかい組織)の動きを滑らかにして、食べ物がくっついたり、硬い歯にこすれても傷が出来ないよう保護します。


洗浄作用:歯やお口の中を絶えず洗って細菌を流し、プラークがつくのを防ぎます。唾液と一緒に飲み込んだ細菌は、胃酸で殺菌されます。


抗菌作用:ラクトフェリンやリゾチームなど抗菌作用を持つ成分が含まれています。細菌が体の中に入るのを防ぎます。


緩衝作用:むし歯菌が作り出した酸を中和し、お口の中を中性に戻す作用。酸が歯を溶かして、むし歯の穴を作るので、言うなればむし歯予防の役割です。


再石灰化作用:唾液に含まれるカルシウムやリン酸などが、酸によって溶けだした歯の表面を補給して歯を元に戻す作用です。こちらもむし歯予防の役割です。


排泄作用:体に入った重金属、アルコール、抗生物質の一部は唾液の中に排泄されて、血中濃度を下げます。


粘膜修復作用:唾液中には傷を治す作用のあるヒスタミンが含まれています。昔からよく言われる「傷は舐めて治す」はまんざら間違ってはなさそうです。


老化防止作用:パロチンという若返りホルモンや成長ホルモンが含まれています。


唾液には意外とたくさんの役割があることに驚きませんか?

唾液が少なくなると、むし歯や歯周病になりやすい、入れ歯が痛くなる、口内炎ができやくなる、カビが生える、など様々な問題が起こります。良く噛んで食べる、水分補給する、ガムをかむ、口の周りの筋肉や舌を動かす、唾液腺をマッサージするなどで改善することもあるのでぜひ試してみてください♪


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