6月4日~10日までを「歯と口の健康週間」と言い、お口全体の病気の予防、早期発見、早期治療等を徹底して、健康を増進させましょうという週間になっています。
ということで、今月は当院で力を入れている歯科衛生士&患者さんの二人三脚ですすめる予防歯科の取り組みと、その結果について少し書いてみたいと思います♪
予防歯科とは?
広告などで見聞きする「予防歯科」とはそもそも何ぞや?ということから。
歯がなくなると、きちんと噛めなくなって食事に支障をきたしたり、消化不良になるだけでなく、見た目が悪くなったり、うまく喋れなくなったり、認知症になりやすかったり、様々な問題がおこります。そうなる前にお口の病気を予防し、歯とお口の健康を守る為の環境づくりや処置をすることを予防歯科と言います。
具体的には、普段の磨き残しからできた歯垢(プラーク)や歯石を歯医者さん専用の器械で、定期的に取り除くこと、お口の環境をよりよく保つ為のお家でのケアについて具体的な提案をする、など歯科医院でのプロによるケアと、それらの提案に従ってお家で普段からご自身で行うセルフケアの両方が重要になってきます!
結果報告
実際に当院で予防に目覚め(!)、積極的にケアを続けていらっしゃる患者さんは、みなさんお口の中の環境がとても良くなっています。せっかくなので、具体的な例をご紹介しますね♪
50代男性: 1年半前にはほとんどの歯から出血、左右ともに下奥歯の歯周ポケットは10ミリ、膿が出ている歯も数本あり、炎症がひどい状態でした。少しずつ歯磨きの方法を覚えて頂き、歯間ブラシなど補助用具、炎症を抑えるうがい薬や歯磨き粉を併用された結果、現在の出血は激減し6本、両下奥歯の歯周ポケットは4ミリと6ミリになっています。ご本人も半年前から「口の中がすっきりしてる!」と実感できるようになったようです!
70代女性: 昨年8月の時点で27本中11本から出血、下の前歯は少しグラグラしていて、歯周ポケットは3ミリ~6ミリで、中度の歯周炎でした。数か月の間にかなりご自宅でも丁寧に歯磨きをされるようになり、半年後には出血0本、歯の揺れもなくなり、歯周ポケットは2ミリ(8本)、3ミリ(17本)、4ミリ(2本)となり、軽度の歯周炎まで改善されました!
でも、お口の環境が良い方が良いというのは分かるけど、良くなるとどうなるの?
と思われたそこのあなた、それを体現されている患者さんをご紹介しましょう。
90代女性、当院通院歴はかれこれ約15年、その前から予防ケアをきちんとされていらっしゃいました。現在26本ご自分の歯で、入れ歯とは縁なしです!どうです、すごくないですか?
きちんとお手入れを続けていれば、100歳になっても永久歯は使えるよう人間の身体の
仕組みはできています。しかしどんなに技術が発展しても、今の人間には持って生まれた
以上のものを作ることはできません。ですからせっかくの授かりもの、ていねいにお手入
れして、大事に使いたいですね♪
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